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バイリンガル小学校の風景
私が10月初めからボランティアさせてもらっているハンティングデール・バイリンガル小学校は、全校生徒合わせても170名ほどの学校なので、校長を始めとする全職員がほぼ全生徒の顔、名前、バックグラウンドを知っていて、全職員で全生徒を見るような雰囲気がある。

教師間の横の連携もできている。A先生の社会科で学ぶゴールドラッシュやB先生の理科で学ぶ恐竜がC先生の図工のテーマになったり、算数の授業時間には進度によってクラス編成を変えたりするので、必然的に先生同士の連携が必要になる。休憩時間に事務室(というより、ラウンジ?)でもよく先生同士で生徒の情報交換をしたり、教え方について相談し合ったりしている。このような風通しのよさは、見ていて気持ちがいい。

ちなみに、この学校には、机が並ぶ「職員室」というものはないので、先生たちは授業時間以外はラウンジのような事務室に集まる。(日本人スタッフは特別待遇!?で専用事務室がある。)校長室は個室があるけど、いつもドアが開いていて、休み時間には校長も先生やボランティアと一緒にラウンジでお茶したり、お昼を食べたりしている。他の先生たちがぺちゃくちゃしゃべくっている中、率先して電話に出るところは日本の校長のイメージとちょっと違う。お茶してるときに一緒になったら、「コンニチハ。ワタシガコーチョーセンセイデス」と日本語で自己紹介してくれるお茶目なおっちゃんです(笑)

バイリンガル教育に関心のある見学者や新聞取材も時々あるようだが、校長のお茶目さはバイリンガル教育のPRにも役立っているのだろう。

ご参考まで、ハンティングデール小学校は、もともとは普通のヴィクトリア州立小学校だったが、1997年より子供の創造性を伸ばすためのバイリンガル教育実践校として選ばれ、日英両語での教育(日本語による教科指導)を行っている。日英バイリンガル教育は、州内計3校で実施されている。

先生たちは、「校長が日本好きだったから日英バイリンガルになったけど、インド好きだったら、今頃、私たちはヒンディー語を勉強してたかもね~」と冗談交じりに話していたけど、バイリンガル教育は子供の豊かな発想を引き出すことが主目的だそうで、日本語教育が目的ではない。バイリンガル実践校には、フランス語と英語やドイツ語と英語の学校もある。とはいえ、日英バイリンガルとうわさを聞きつけて、日本語教育を重視している日本人を含むアジア人が集まってきてはいるようだ。

ボランティアを始めて3週間だが、週2日しか行ってないので、創造性云々かんぬんというのは、私の目からはまだよくわからない。

★追記:関心ある方は、ちょこっと学校概要を紹介している私の10/9の日記もご参照ください→ハンティングデール・バイリンガル小学校
by naobachan | 2005-10-20 20:44 | 学校・教育
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