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ハンティングデール・バイリンガル小学校
先週からHuntingdale Primary Bilingual School(以下、HPBS)でボランティアを始めた。その学校を紹介しておこう。

HPBSは、bilingual immersion(直訳すると、2言語に浸す)教育を実践している公立の小学校だ。この学校では1997年より英語と日本語でのバイリンガル教育を開始し、週7.5時間、日本語による授業が行われている。これは、日本語教育ではなく、日本語で理科、社会、図工、音楽、体育、LOTE(Language Other Than English 英語以外の言語)の科目が教えられている。この教育法は、第二言語の習得のみならず、学ぶ力、とりわけ読み書きの能力を向上させるのに優れているそうだ。

HPBSでは2005年現在、27カ国、170名の児童が学んでおり、その21%が日系人である。クラスは全部で8クラス。2学年が合同になっており、プレップ(幼稚園生の学校準備学級)/1年生、1/2年生、3/4年生、5/6年生のクラスがそれぞれ2クラスずつある。1クラスは20名前後。

日本語による授業は3名の日本人教師と3名の日本語スピーカーの教師によって教えられている。それに加えて、生徒がネイティブスピーカーと多く接触できるように日本人ボランティアも数名協力している。

といった概要の学校。

先週の月曜日から第四学期が始まり、6年生の一部は月曜日から日本への10日間の修学旅行へ出発した。長野に姉妹校があるとのことだが、過疎化が進み、日本側の学校の児童がいなくなっているという話もちらっと聞いた。ファックスされてきた子供たちの感想文を少し読ませてもらったところ、「ハイテクトイレ」に感動している子たちが多いようだ。

私はこれから週2日お手伝いに行くことになっている。
先週したお手伝いは、

●教材作成:イチゴだのリンゴだの船だのの絵を描いて絵カードを作る。お絵かき好きがこんなところで役立つとは。

●読書課題の本の貸出:各自の日本語レベルに応じた本を貸し出し、週一度読みのチェックをし、合格すると上のレベルに上がるシステム。ひらがなの表から漢字にふり仮名がふってある本まで全部で12段階ぐらい?読むの大好きって子とまた新しい本読まなきゃいけないの~って嫌そうな子との差が激しい。この差はもちろん日本語力の差に比例する。

●図工の授業の教室準備/片付け

●図工の授業の進行アシスタント

・・・・などだ。

日本語での授業が日本語以外にどのような能力を伸ばすのかは、ぱっと見ではわからないけど、日本語力に関していえば、ヒアリング能力とコンテクストから推測する能力が高いような印象を受けた。3年生以下は日本語レベルが高めだが、これはバイリンガルプログラムが軌道に乗り出し、それを目当てに子供を入学あるいは転入させてきているので親も熱心だからだとか。またアジア系(インドを含む)の子供たちの方が全般的に日本語力が高いように見受ける。おーじー家庭の子供たちの中には日本語を話すモチベーションが低い子もいる。かったりーなぁーという感じでひたすら英語の子には私は英語がわからないふりをするのがいいのかと迷うけど、子供にうそはいけません!ってことで、「あなたの言ってることはわかるよ、でも、日本語でね」のニュアンスを漂わせることにしている。やる気にさえなれば伸びるんだろうねぇー、子供って。

HPBSには、これから来年の3月ぐらいまで行く予定。教育関連の話題や先生たちと接点を持てるのは、とても良い。やっぱなんだかんだいって人のつてが一番強力なので、人脈作りに励む。新しい人に会うのはエネルギー必要で疲れるんだけどね~~~でも、先週もさっそく自分の考えていることを先生に話したところ、それだったら、この人に話を聞くといいよと違う先生を紹介してくれて、少しずつネットワークが広がっていくので、とてもありがたい。

早起きは苦手だけど朝はさわやかだし、楽しむことにしま~す!
by naobachan | 2005-10-09 21:02 | 学校・教育
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