学校、つまんない。
朝、学校行くのが嫌で嫌でしょうがない。 こう言われてしまうと、先生は悲しいだろうな。 ポロリと出たこれらの言葉を聞いてしまった私は、複雑な心境になる。 先日、ハンティングデールからの帰り道、駅でぼーっと電車を待っていたら、6年生の日本人の女の子が私を見つけて、声をかけてくれた。その子とはそれまで直に接する機会がほとんどなかったが、遠くから見ていて、斜に構えてるというか、大人をちょっと小ばかにした感じで扱いづらそうな子だなぁ~との印象を持っていた。でも、実際に話をしてみると、とても礼儀正しい子だった。 彼女は学校では、先生に対して、「ったく、英語もできない日本人、うざいんだよ」というオーラを強力に発していたが、私が帰国子女であることを知ると驚き、冷めた態度をちょっと解き、ぽつぽつと思っていることを話してくれた。その話を聞き、彼女の学校での態度には彼女なりの訳があることに初めて気づいた。 「毎日、朝、学校行くのが嫌で嫌でしょうがない。だって、学校つまんないんだもん」と、彼女は言う。話からは、自分で選択した訳ではない今の生活への不満、日本の友達と離れた寂しさ、オーストラリアでの人間関係の悩み、日本へ帰る時のことを思う不安・・・・・いろいろな思いが透けて見えた。そういういろんな気持ちを隠して、つっぱって生きているのかもしれない。 彼女の親は、彼女の気持ちに気づいているのだろうか? 土曜校でも、ある男の子がふとした拍子に「土曜校、嫌いだもん」と、つぶやくのを聞いた。日本語もできるし、いつも楽しそうにしている子なので意外に思ったが、「本当だよ、嫌いなの」と、言う。彼の置かれている状況を考えると、そう思っても仕方がないのかなぁ。 彼らの言葉を聞いても、私にはすぐ返す言葉がみつからなかった。 先生なら、なんと言うのだろう? 子供一人一人にはそれぞれの事情があり、心の中には外から見ただけではわからない気持ちを秘めていることを思い知った。 ★追記:ちょっと紛らわしかったけど、例に挙げた子供たちは、女の子=現地校に通う、日本帰国予定の日本人、男の子=土曜校に通う、おーじー永住予定の日系人という大まかなバックグラウンドを持っています。
by naobachan
| 2005-11-16 18:03
| 学校・教育
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